大規模修繕工事とは？実施メリットや工事内容を詳しく解説

2025/01/07

マンションを長期にわたって快適に維持し、資産価値を保つためには、計画的な大規模修繕工事が不可欠です。

本記事では、大規模修繕工事の目的や具体的な工事内容、さまざまなメリット、そして工事を円滑に進めるためのポイントについて詳しく解説します。

大規模修繕工事とは？

大規模修繕工事とは、マンションの経年による劣化に対応するために実施する計画的で大規模な修繕工事です。建物や設備の老朽化による劣化や重大な不具合の発生を防ぎ、マンションの長寿命化、居住環境の改善、資産価値の維持・向上を図ります。

マンションを末永く快適に使用し続けるためには、適切なタイミングでの修繕が不可欠です。計画的な大規模修繕工事の実施は、突発的な不具合の発生を抑制し、修繕費用の平準化にもつながります。また、居住者の安全性確保や生活環境の向上に加え、将来的な売却や賃貸を考える際の重要な要素となります。

近年では、省エネルギー化や防災機能の強化、バリアフリー化など、時代のニーズに応じた改良工事を大規模修繕工事と併せて実施するケースも増えています。

修繕と改修の違い

大規模修繕工事は、単なる「修繕」だけでなく、「改修」も同時に行うことがあります。「修繕」が建物の性能を元の状態に戻すのに対し、「改修」は現在の居住水準に合わせて性能をグレードアップさせる工事を指します。

大規模修繕工事のメリット

大規模修繕工事には、マンションの価値と居住環境を維持・向上させる多くのメリットがあります。具体的には以下のようなメリットが挙げられます。

美観と耐久性の向上

経年劣化した建物の構造や外装、設備を適切に修復することで、マンションの美観を取り戻し、新たな耐久性を確保できます。外壁の塗装や防水工事、タイルの補修などにより、建物の見た目の美しさが復活するだけでなく、劣化の進行を防ぎ、構造体の保護にも寄与します。

資産価値の維持・向上

建物の外観や共用部分が美しく改修されることで、マンションの魅力が高まり、将来的な売却や賃貸需要にプラスの影響を与えます。不動産市場における評価も向上し、資産としての価値が維持されるほか、賃貸物件としての競争力も高まります。

長期的なコスト削減

修繕を行うことで、建物の寿命を延ばし、将来の大規模な修繕費用を抑えることができます。小さな劣化や損傷を放置すると、より深刻な問題に発展し、結果的に高額な修繕費用が必要となる可能性があるため、計画的な修繕は経済的な観点からも重要です。

快適性の向上

断熱材の強化や窓の改修により、断熱性や防音性が向上します。また、共用施設の改修やバリアフリー化によって、利便性や生活の質が向上します。

安全性の確保

老朽化した設備や構造物を修繕することで、事故や故障のリスクを軽減し、居住者の安全を守ることができます。特に手すりや階段、床材などの劣化は重大な事故につながる可能性があるため、定期的な点検と修繕は建物の安全性維持において不可欠です。

大規模修繕工事の内容

大規模修繕工事は通常、「仮設工事」「外壁・屋上の修繕」「防水・塗装工事」「仕上げと片付け」の順で進められます。工事内容は、マンションの状態や築年数によって異なり、2回目以降の大規模修繕では、より広範囲な工事が必要になることがあります。

仮設工事

・工事事務所、作業員詰所、資材置き場などの設置
・足場の設置、メッシュシートや防護柵の取り付け

外壁・構造関連工事

・下地補修工事：ひび割れ、欠損、爆裂などの補修
・タイル補修工事：剥落したタイルの補修や交換
・シーリング工事：外壁目地の打ち替えによる防水性と耐震性の向上
・塗装工事：外壁塗装による美観の回復と保護

防水工事

屋上、バルコニー、外部廊下、外階段などの防水層の補修または新設

設備工事

・給排水設備、電気設備、ガス設備、テレビ共同受信設備などの改修
・耐用年数を迎えた設備の取り替え

バリューアップ工事

共用部分の改良や美観改善など

大規模修繕工事を進める際のポイント

大規模修繕工事を円滑に進めるために、特に考慮しておきたいポイントについてご紹介します。

マンションの状況に合わせた工事内容の決定

建物の環境、築年数、劣化状況に基づいて最適な工事内容を決定することが重要です。各マンションには独自の特徴や課題があり、立地条件や気候の影響、使用状況なども考慮に入れる必要があり、アットリスクCM方式、ピュアCM方式、ピュアCM保証方式など、状況に応じた適切な工事方式を選択します。

選択した方式によって工事の進め方や管理体制が異なるため、マンションの実情に合わせた慎重な検討が求められます。

ライフスタイルを考慮した計画

居住者の生活に配慮した工事計画を立案します。騒音や振動が発生する作業の時間帯調整、居住者の出入りに支障が出ない動線の確保、工事による断水や停電の時期調整など、日常生活への影響を最小限に抑える工夫が重要です。

また、工事の必要性や内容について、居住者への十分な説明と合意形成を行います。特に、工事期間中の制約事項や注意点については、事前に詳しい説明を行い、理解と協力を得ることが不可欠です。

実績がある会社の選定

大規模修繕工事の施工実績が豊富で、技術力と信頼性の高い会社を選定することが重要です。過去の施工事例や技術提案内容、アフターフォロー体制などを総合的に評価し、適切な業者を選ぶ必要があります。

また、見積もり内容の精査や工事保証内容の確認など、契約面での慎重な検討も欠かせません。施工中のトラブル対応や工事完了後のメンテナンス体制についても、しっかりと確認することが望ましいでしょう。

大規模修繕工事は山市成工にお任せください

株式会社山市成工は1948年の創業以来、70年以上にわたり建築業界で実績を重ねてきた総合建設会社です。事務所・工場・倉庫からマンションまで、あらゆる建築物の改修工事において、高品質な施工を実現してきました。

マンションの大規模修繕では、建物の劣化状況を正確に把握することから始めます。当社の建築士が現地調査を行い、外壁や設備の状態、修繕の必要性、最適な工事内容を詳しく診断いたします。10年以上メンテナンスをされていない物件や、美観性の向上による入居率アップをお考えの管理組合様、オーナー様にも、建物の現状に合わせた具体的な改善プランをご提案いたします。

公共施設の建築で培った確かな施工技術と品質管理を基盤に、社会環境・自然環境の変化に伴う多様なニーズにお応えし、お客様の大切な資産の価値向上に貢献することが可能です。マンションの大規模修繕工事のご相談は、ぜひ山市成工にお任せください。まずは現状診断から、お気軽にご相談ください。

大規模修繕工事とは？ 実施メリットや工事内容を詳しく解説