2025/01/20
マンションの一棟リノベーションは、建物全体の価値を向上させる有効な手段として注目を集めています。老朽化した建物の修繕だけでなく、現代のニーズに合わせた設備の更新や、デザイン性の向上により、物件の競争力を高めることが可能です。
本記事では、一棟リノベーションの基本的な考え方から、具体的な改修範囲、実施する際の注意点まで、オーナー様や管理会社に必要な情報をわかりやすく解説します。
一棟リノベーションとは?
マンションの一棟リノベーションとは、既存のマンション全体を大規模に改修し、住宅性能や付加価値を高める工事のことです。マンションの専有部分、共有部分、外観をまとめて一新し、新築同様の仕上がりを目指します。
一棟リノベーションは、建て替えよりも経済的なメリットが多いため、賃貸マンションオーナーや管理会社にとって魅力的な選択肢となっています。
一棟リノベーションの目的・メリット
一棟リノベーションの主な目的・メリットは以下の通りです。
古くなったマンションの修繕
建物の経年劣化で生じた設備の不具合や外壁の損傷を包括的に補修します。給排水管の取り替えや、外壁の塗装、エレベーターの更新など、建物全体の機能を現代の基準に合わせて再生することで、建物の寿命を延ばし、安全性を高めます。
入居率の向上
間取りの見直しや設備の現代化を通じて、現在の居住ニーズに応える住空間を創出します。新築マンションと遜色ない設備やデザインを取り入れることで物件の魅力が増し、空室率の低下につながります。
収益性の改善
費用対効果の高い設備投資や、需要の高い間取りへの改修を実施することで、賃料の見直しが可能となり、不動産としての資産価値が向上します。適切な投資計画に基づく改修で、長期的な収益の安定化が見込めます。
マンションのイメージアップ
外観デザインの刷新や共用部のグレードアップを通して、物件全体の印象を一新します。地域のランドマークとしての価値を高め、周辺の不動産価値にも好影響を与える可能性があります。
暮らし心地の向上
断熱性能の強化や防音対策、バリアフリー化など、居住者の生活の質を高める改修を行います。現代のライフスタイルに合わせた機能的な設備の導入で、快適な住環境を実現します。
一棟リノベーションの改修範囲
マンションの一棟リノベーションとは、既存のマンション全体を大規模に改修し、住宅性能や付加価値を高める工事のことです。マンションの専有部分、共有部分、外観をまとめて一新し、新築同様の仕上がりを目指します。
専有部分(各住戸の内部)
居住者の生活空間である住戸内を全面的に刷新します。キッチン、浴室、トイレなどの水回り設備を新規交換し、床材や壁紙も一新。間取りの変更や収納スペースの拡充、断熱性能の強化なども実施していきます。
また、給排水管や電気配線、空調設備など、目に見えない設備インフラも現代の生活様式に合わせて更新。住戸ごとの個性を活かしながら、機能性と快適性を両立させた空間に生まれ変わらせます。
共用部分(エントランス、廊下、エレベーターなど)
マンション全体の印象を決める重要な空間として、デザイン性と機能性を重視した改修を実施。エントランスホールは、高級感のある内装材や照明計画で居住者や来訪者を迎える空間として整備します。廊下やエレベーターホールは床材の張り替えや壁面の塗装、照明器具の交換などを行い、清潔感のある空間に一新。
メールボックスや宅配ボックス、防犯カメラなどの共用設備も最新のものに更新し、利便性と安全性の向上を図ります。
外観(外壁、屋根など)
建物の第一印象を決める外観は、街並みとの調和を考慮しながら、現代的で魅力的なデザインへと一新します。外壁は、汚れや劣化を補修したうえで、耐候性の高い塗料を用いて塗装を実施。屋上や屋根は防水工事を行い、雨漏りを防止するとともに断熱性能も強化していきます。
バルコニーの手すりや庇などの付帯部も含めて改修を行い、建物全体の安全性と美観を向上。また、エントランス周りの外構や植栽も見直し、マンション全体の価値を高める外観づくりを目指します。
一棟リノベーションにおける注意点
一棟リノベーションを行う際には、以下の注意点を考慮する必要があります。
ターゲット層の明確化
リノベーション前に入念な市場調査を実施し、地域特性や競合物件の状況を詳細に分析することが不可欠です。単身者向け、ファミリー向け、高齢者向けなど、想定する入居者層によって必要な設備や間取りが大きく異なるため、的確なターゲティングが求められます。
また、周辺の家賃相場や需要動向も考慮し、投資回収が可能な事業計画を立てる必要があります。ターゲット層のニーズを見誤ると、リノベーション後も空室率の改善が進まないリスクが発生し得るため、綿密なマーケティングに基づく戦略立案が重要です。
タイミングの見極め
空室率の上昇や設備の老朽化など、建物の収益性が低下し始めた段階で改修を検討することが望ましいです。ただし、現入居者との調整も必要となるため、工事時期や移転の必要性について丁寧な説明と協議が求められます。
また、不動産市場の動向や地域の再開発計画なども考慮に入れ、中長期的な視点で最適な実施時期を判断することが重要です。早すぎる実施は投資効率を下げ、遅すぎる実施は建物の競争力低下を招く可能性があります。
適切な業者選定
一棟リノベーションは、建物全体の改修を伴う大規模プロジェクトとなるため、豊富な実績と専門知識を持つ業者の選定が必須となります。施工実績や評判、財務状況などを慎重に確認し、プロジェクトを安全に完遂できる業者を選定しましょう。
また、設計から施工、アフターフォローまで一貫した体制を組める会社を選ぶことで、スムーズな工事進行が可能になります。見積もりの妥当性や工期の設定、保証内容なども重要な判断材料として精査が必要です。
一棟リノベーションは山市成工にお任せください
1948年の創業以来、70年以上にわたり建築工事の実績を重ねてきた山市成工は、一棟リノベーションにおいても豊富な経験とノウハウを有しています。工場や倉庫などの産業施設から住宅まで、幅広い建物の改修工事に携わってきた実績があり、建物の特性に応じた最適な施工方法をご提案いたします。
私たちの強みは、短工期・低コスト・高品質を実現する施工力です。建物を利用しながらの工事や、居住者の生活への影響を最小限に抑えた改修など、状況に応じて柔軟な対応が可能です。また、耐震補強工事の実績も多数あり、建物の安全性向上にも確かな技術で貢献してきました。
大規模修繕からリノベーションまで、建物の価値向上に関するご相談を承っております。まずはお気軽にご相談ください。